超短パルスレーザーの特徴

超短パルスレーザーとは、1つのパルスの幅(時間幅)が数ピコ秒から数フェムト秒の非常に短いパルスのレーザーのことをいいます。ピコ秒とは、CPU1クロックの時間(1ナノ秒)の1000分の1の時間であり、超短パルスレーザーのパルスはさらに短い時間幅を持っています。1秒間に地球を7周半進むと言われる光においても、1フェムト秒間では約0.3マイクロメートル(髪の毛のキューティクル程度)しか進むことができません。

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超短パルスレーザーは、主にその非常に短い時間幅を生かし、物質中の電子応答や格子振動などの超高速で起こる物理現象を観測する研究に用いられています。また、超短パルスレーザーは熱の効果が現れる前に物質に非常に大きなエネルギーを瞬間的に与える特性を持ち、加工・医療などの分野においても広く研究されています。
波長が少しだけ異なる2つの波を重ね合わせると「うなり」が生じます。同じように、位相のそろった非常に多くの波長の波を重ね合わせると非常に短いパルスができます。チタンサファイアは周波数領域において広い反転分布を持ち、広い波長域の波を発振します。レーザーのキャビティーの中でこのチタンサファイアから発振する波の位相を電気的にそろえることによって、非常に短いパルスを発振することができます。

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本研究室では、パルス幅100fs以下のチタンサファイアレーザーを用いて、ポンプ・プローブ法により位相のそろった格子振動(コヒーレントフォノン)の観測システムを構築しており、さらに再生増幅器で増幅した超短パルスを金属に集光し、超短パルスX線を取り出し、X線回折を行うシステムを構築しています。


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